咬み合わせについて(1.中心位)
2020年 10月 08日
今回は「咬み合わせ」について記載します。
この「中心位」と歯列が最大面積で接触する位置「咬頭嵌合位」(中心咬合位ともいいます)が一致するのが安定した「いい咬み合わせ」であると言えると思います。一致していない場合は開閉口を行うために顎の関節に負担がかかり顎が痛くなったりカクカク音がしたりします。 その時は削って調整したり、被せ物の再製が必要になったりします。 
診査方法ですが、まずフェイスボゥトランスファーを行い歯列模型を咬合器に付着します。その模型上でアンテリアジグを作製します。
口腔内でアンテリアジグを装着して頂きGoA(ゴシックアーチ)描記して頂きます。ゴシックアーチの頂点は中心位ですのでそこの位置で後方にバイト材を介在させ硬化させます。歯が接触しない咬合採得です。この位置を咬合器に付着し、アンテリアジグとバイト材を外して歯を咬合させるとあったているところ(早期接触と言います)が診断できます。 ゴシックアーチ、ABCコンタクト、咬合調整に関しましてはまたいつか機会があれば記載します。全顎にわたる治療を行わせていただいた患者さんには治療の途中で1回はこの診査をさせていただいております。 長分お付き合い有り難うございました。個人情報の問題もありバラバラの写真を入れています。ちなみにこの方のゴシックアーチはとても綺麗で顎関節に問題はないと診断いたしました。
歯科の仕事をしていますと「咬み合わせ」がおかしいとか「咬み合わせ」に異常はありませんかというご質問はよくお受けします。何を基準に正常か、そうでないかという判断は難しいのですが私が考えていることを記載させて頂きます。一歯一歯の噛み合わせは非常に大事で上下の歯が適切な面積で接触するのは大変重要で「ABCコンタクト」や「カスプトゥフォッサ」という概念があります。それについては別の機会に述べさせて頂きます。
今回はもう少し大きな範囲の話で顎に位置(顎位)と歯列の位置について述べます。顎が最も安定する位置として「中心位」という位置があります。(「顆頭安定位」という言葉もありほぼ同義語として扱われています。)



by kurihara1971
| 2020-10-08 20:18
| 歯科
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